日産の新型ノートe-POWERが2016年11月の新車販売ランキングでなんと1位に輝きました。
これがどれほど凄い事かというと、日産にとって約30年ぶりの首位獲得になるのです。
前回、日産が新車販売台数で1位になったのは、1986年9月までさかのぼることとなり、当時の「6代目サニー」が1位を獲得していました。
今や若い世代の人では「日産サニー」の存在を知らない人が大半でしょうが、このサニーは当時、大衆車として大人気だったトヨタのカローラと二分をするほどの人気セダンでした。
ちなみに、そのサニーの後継となるモデルは現在日本では発売されていません。
そこから30年もの間日産がトップの座を取れないなんて日産自身も思っていなかったことでしょう。
e-POWERが予想以上の人気を獲得!一気に日産の時代到来なるか!?
この30年ぶりとなる快挙を成し遂げたのは、日産が「電気自動車のまったく新しいカタチ」として11月にマイナーチェンジした新型ノートに搭載した「e-POWER」のおかげです。
「e-POWER」は、エンジンで発電し、モーターで駆動する「新しいエコシステム」であり、まさに「電気自動車のまったく新しいカタチ」といえる内容になっています。
その便利性やハイブリッドとは一味違い、「充電を気にせず専用バッテリー切れを起こす心配のない電気自動車」という斬新な部分がユーザーに受けたと思われます。
また、最軽量モデルのみではあるものの、燃費性能がトヨタのアクアを超えた37.2km/Lという部分も大きな訴求効果があったと考えられます。
実際に11月の新型ノートの登録台数1万5784台の内、e-POWERモデルは72.5%の1万1444台だったとも発表されており、いかにe-POWERという存在がヒットにつながったのかということがよく分かります。
ここ最近、新車販売ランキングのトップと言えば、アクア・プリウスのトヨタのハイブリッド車か、ホンダのNBOXの軽自動車がランキングを占めていましたが、今回新型ノートがランクインしたことから、今後の流れが大きく変わる可能性が十分考えられます。
これまでハイブリッド市場に乗り遅れ、EV技術で先走りすぎたと思われた日産がまさかここにきてそのEV技術を活かして一気に巻き返しを図るとは誰が想像できたでしょうか。
今後、日産がe-POWERを搭載した新型車を発売すると今回のように1位に輝く可能性は十分あるでしょう。
それに単一車線自動運転機能「プロパイロット」を搭載した新型セレナも2016年10月には、新車販売ランキングで5位にまで迫っていたので、今後、日産の大衆車でe-POWERとプロパイロットが搭載された車が発売すると、新型ノート以上のヒットも考えられます。
今後の日産の展開から目が離せない!シルフィやティアナにe-POWERを搭載することを期待
日産のこの勢いが今後も続くのか、単に今回のみで終わるのかはまだまだ未知数です。
けれども、新車販売ランキングで約30年ぶりの首位獲得を導くほどの大ヒットシステム「e-POWER」の今後の搭載車種への注目は自動車業界全体で相当たるものとなります。
今後、このe-POWERは、2017年にセレナに搭載されることがすでに取り沙汰されています。
プロパイロットシステムでヒットしている新型セレナにe-POWERが搭載されるともはや鬼に金棒といっても過言ではないのではないでしょうか(もちろん価格にもよりますが・・・)
そんな中、私が期待したいのは、中々マイナーチェンジしないセダンのシルフィとティアナへのe-POWER搭載です。
このシルフィとティアナに関しては北米では2015年末にビッグマイナーチェンジをしているにもかかわらず、日本ではいまだに改良される様子は見られません。
シルフィに関しては、エマージェンシーブレーキさえも搭載されていない状況で、このままだと生産終了の心配をせざるをえない状況です。
けれども、もしこのマイナーチェンジが遅れている理由がe-POWERを搭載するためだったとしたら・・・
<シルフィ>
そうなると「シルフィe-POWER」や「ティアナe-POWER」は、セダンでほぼ一人勝ちとも言えるトヨタのカローラハイブリッド、アリオン・プレミオ、マークX、カムリハイブリッドを脅かす存在にさえなるでしょう。
ましてやプロパイロットも搭載となれば、日産のセダンの勢いは増し、冷え切ったセダン市場の活性化にも期待できます。
これに関しては、是非とも実現を願いたい所です。
日産プリウス対抗車を出すならばタイミングは今か
日産がプリウスの対抗車を開発中で、近い将来販売するのではという噂は、以前からあります。
一部では東京モーターショー2015で発表されるのでは?との情報もありましたが、現時点では公式発表はされていません。
しかしながら、今回のノートe-POWERの人気っぷりから見ても、e-POWERを上手く活用したプリウス対抗車種を投入すれば、打倒プリウスも夢ではないのではないでしょうか。
プロパイロット、e-POWERという新技術の登場によって流れが大きく変わりつつある日産。
2017年以降、このまま勢いとシェアを伸ばしていくことに成功できるのか楽しみですね。
日産のプリウス対抗車種等の情報が入れば、またお伝えしますね!