かつての人気スポーツカー トヨタのスープラとは?
トヨタブランドのスポーツカーと言えば、今は86(ハチロク)のみとなっていますが、かつてはヨタハチの愛称で親しまれたトヨタスポーツ800を始め、セリカやソアラ、スープラといった数々のスポーツが存在していました。
ただ最近は、ヨタハチの実質後継車と見られる「S-FR」が2021年頃にデビューが控えていることや、ソアラの後継となるレクサスLCが2017年に発売されるなど、かつてのスポーツカー名車が新しい形で生まれ変わろうとする動きが続いている状況です。
その中の一つが今回取り上げる「スープラ」です。
スープラと言えば、元々1978年にデビューした高級スポーツクーペのセリカXXが元祖モデルとなります。
初代セリカXX
このセリカXXの初代モデルは、日産フェアレディZに刺激され、セリカの上級車種として開発されてきた経緯があります。
ただ、ピュアスポーツのフェアレディZに対し、グランツーリスモのセリカXXというように車のキャラクターに関しては異なっています。
ちなみにセリカXXは、Xという表記が映画の成人指定度合いを示すことから、海外ではスープラと名付けられました。
このスープラの語源の由来については、ラテン語で「~を超えて」「~を上回って」という意味からきています。
1981年に高級クーペのトヨタ・ソアラが誕生してからは、ラグジュアリー志向の高級スペシャルティカーというコンセプトをソアラに譲り、A60型の2代目セリカXXに関してはスポーティー路線へと大きく舵を切りました。
2代目セリカ
2代目セリカXXは、CD値0.35という空力特性や最新エンジン搭載によってソアラを性能をしのぎ、日本では久々となる200km/hを越えるスポーティな性能を誇りました。
そして3代目のA70型へとモデルチェンジをする時に、セリカから独立し名称をセリカXXからスープラへと名称が北米と統一されることとなります。
つまり日本での初代スープラは、北米では3代目スープラということになります。
3代目スープラ
そして「THE SPORTS OF TOYOTA」のキャッチコピーのもと、1993年にフルモデルチェンジしたA80型の4代目(日本では2代目)スープラは歴代で最も評価が高く、トヨタの最高峰GTカーと賞賛されることもある程です。
4代目スープラ
まさにこの4代目スープラは、1990年代を代表するスポーツカーの一つと言えるのではないでしょうか。
しかし、そんな4代目スープラも車市場全体のスポーツカーの需要低迷と新しい排ガス規制に適合できないことから、2002年に生産終了となります。
ただ、販売終了から約15年経つ今でもスープラの人気はファンの間では根強く、後継車種を望む声は少なくありません。
そんな次期スープラ誕生の希望の光が射しこんできたのが2014年に開催されたデトロイトモーターショーに出展された一つのコンセプトカー「FT-1」でした。