日産の高級ブランド”インフィニティ”のクロスオーバーSUVのインフィニティQX50がフルモデルチェンジしました。
その新型インフィニティQX50のコンセプトモデルが、アメリカで1月9日に開幕するデトロイトモーターショー2017にて公開。
インフィニティQX50と言えば、日本ではスカイラインクロスオーバーとして発売されていただけに、次期スカイラインクロスオーバーとして日本発売されることも期待できます。
では、今回フルモデルチェンジするインフィニティQX50の情報について見ていきましょう。
インフィニティQX50は日本ではスカイラインクロスオーバーとして発売されていた
インフィニティQX50については、元々は2007年12月に北米にてインフィニティEXの名称で、インフィニティGシリーズ(日本名スカイライン)と共通のFMプラットフォームを採用するクロスオーバーSUVとして発売されました。
そして2013年7月に発売された2014年モデルからは、名称がEXからQX50に変更されています。
これは、インフィニティが2013年から販売する車両に新たなネーミング戦略を適用する方針となり、セダンとクーペについては「Q」、SUV(スポーツ多目的車)とクロスオーバーSUVについては「QX」の名称をつけることになったからです。
ちなみに、なぜ「Q」という文字が車名の始めに付くのかというと、その理由は
『Q』こそが次世代インフィニティモデルのインスピレーションを付与するだけでなく、1989年にリリースした最初のフラッグシップモデルである『Q45』を想い起こし、そのパフォーマンスの歴史を際だたせることができるものと結論
【出典:日産自動車ニュースルーム】
とされています。
日本では2009年にスカイラインシリーズとして登場
そんな中、北米でインフィニティEXがデビューしてから約1年半後の2009年7月に日本でも発売されたものの、日本ではインフィニティブランドが導入されていないことから名称はインフィニティEXではなくスカイラインクロスオーバーとして発売されました。
スカイラインという名称は、昔でこそ若者が憧れるネーミングでしたが、今では年配の人向けのイメージが強く、若者向けとなるクロスオーバーにその名称をつけることに社内で反対意見もあったようですが、逆に若いユーザーにもスカイラインの魅力を知ってもらうために、スカイラインクロスオーバーの名称になったという話もあるようです。
残念ながら、2016年6月30日にスカイラインクロスオーバーは生産終了となり、後継モデルを望む声は少なくありません。
ただ、スカイラインクロスオーバーが生産終了する約2ヶ月前に開催された北京モーターショー2016にて、次期スカイラインクロスオーバーだと期待できる、コンセプトカーが発表されていました。
QXスポーツインスピレーションという中型プレミアムSUVコンセプト
北京モーターショーでは、中型プレミアムSUVのコンセプトカーとして「QXスポーツインスピレーション」が公開されました。
<QXスポーツインスピレーション>
日産の公式サイトには、
インフィニティは、これまで「Q30コンセプト」、「QX30コンセプト」、「Q60コンセプト」などのコンセプトカーを発表し、高い評価を受けてきました。「QXスポーツインスピレーション」は、これらのコンセプトカーと同様のデザインアプローチを中型プレミアムSUVクラスに適用させたモデルです
と記載されており、中型プレミアムSUVクラスといえばインフィニティQX50であり、「QXスポーツインスピレーション」は、次期インフィニティQX50のコンセプトなのだなと大方予想されていました。
次期インフィニティQX50が出るということは、スカイラインクロスオーバーの新型として発売されるのでは?と期待している方も多かったのではないでしょうか?
さらに、ここから半年後に開催されたパリモーターショー2016では、「QX スポーツ インスピレーション2016」が公開されています。
ボディカラーがシルバーからマットグレーに変更されたり、ホイールが21インチから22インチに大径化されたという変更部分の他に、世界初となる可変圧縮比技術を採用した2リッター直4ターボの「VC-Tエンジン」も同時に発表され、次期インフィニティQX50には、この「VC-Tエンジン」が搭載されるのではと期待させられるものとなっていました。
新型インフィニティQ50のコンセプトモデルがデトロイトモーターショー2017にて発表
デトロイトモーターショー2017にて、フルモデルチェンジする新型インフィニティQX50の本格的なコンセプトが発表されました。
すでに新型インフィニティQX50コンセプトの画像が公開されているのでそれを紹介します。
新型インフィニティQX50コンセプトの画像
この画像を見ると明らかに「QXスポーツインスピレーション」が新型インフィニティQX50のコンセプトだったことが分かります。
インフィニティQX50市販モデルデザイン
インフィニティQX50の市販モデルのデザインが発表されました。
外観(エクステリア)デザイン
内装(インテリア)デザイン
QX50のボディサイズ
QX50のボディサイズは、
- 全長4,693mm
- 全幅1,903mm
- 全高1,679mm
となります。
インフィニティQX50にVCターボエンジン搭載
インフィニティQX50には、世界初となる量産型可変圧縮比エンジン「VCターボ」が搭載されます。
VCターボエンジンのスペックは、最高出力200kW(268HP)/5600rpm、最大トルク380Nm(280lb-ft)/4400-4800rpm。
燃費性能
QX50の燃費性能は、燃費は米国基準で27mpg(2WD)、26mpg(4WD)となります。
インフィニティ初!先進安全装備プロパイロット搭載
インフィニティQX50は、インフィニティブランド初のプロパイロット搭載車種となります。
新型スカイラインクロスオーバーとして日本復活はあるのか
なんだかんだ言っても、やはり一番気になるのは、新型インフィニティQX50がスカイラインクロスオーバーの新型として日本で復活するのかどうかということです。
世界的なブームとなっているSUVブームが日本でも起こっており、ライバルのレクサスの中では大型クロスオーバーSUVのレクサスRXやレクサスNXが人気という事を考えると、日産としても中型プレミアムSUV市場は捨てがたい所。
<レクサスはSUVが人気>
日本ではインフィニティブランド導入に向けて、スカイラインとフーガのエンブレムバッジをインフィニティのものを採用するなど、地道に進んでいるように見えます。
ただ、インフィニティQ60がスカイラインクーペとして発売されない状況が続くなど、まだまだ未知数な部分も多いのが現状です。
▷新型スカイラインクーペCV37はインフィニティQ60の日本発売モデルとして登場する!?
そもそもインフィニティブランドを日本で導入するのであれば、どのタイミングで車種の名称を統合するのかという問題もあり、うかつに次期インフィニティQX50を新型スカイラインクロスオーバーの名称で出すわけにもいかないでしょう。
個人的には、スカイラインのクロスオーバーモデルが復活したとアピールするよりも、日産の高級ブランドのインフィニティからQX50というレクサスRXやNXに対抗できるプレミアムSUVを日本でも発売すると謳った方が効果的だと思います。
インフィニティQX30の方が日本向けかも
もっと正直に言えば、日本国内ではコンパクトクロスオーバーSUVの人気が高いので、QX50ではなく、コンパクトクロスオーバーSUVの「インフィニティQX30」を導入した方が人気が出ると思うのは私だけでしょうか。
<インフィニティQX30>
レクサスでさえ、その需要を見越してレクサス新シリーズとしてコンパクトクロスオーバーSUVの「レクサスUX」を新たに開発しているくらいです。
まずは、日本で需要のあるコンパクトクロスオーバーSUV市場にてインフィニティQ30で勝負をかけることで、多くのユーザー獲得&インフィニティの周知が進むように思います。
話がQX30の方に少しそれてしまいましたが、新型インフィニティQX50を含め、今後の日産の動向に注目したいと思います。
新型インフィニティQX50とスカイラインクロスオーバーのフルモデルチェンジに関する最新情報が入れば、追ってお伝えします。