トヨタのピックアップトラック型自動車のハイラックスの最新情報を本記事では紹介します。
ハイラックスは、2017年に13年ぶりに日本市場へ復活したことが話題となりました。
2018年12月に日本では特別仕様車「ブラック ラリーエディション」が発売されましたが、2019年のマイナーチェンジ(年次改良)では先進安全装備の機能向上が図られます。
それらの情報を含めた新型ハイラックスの最新情報をお話します。
新型ハイラックス最新情報!2019年一部改良で第2世代トヨタセーフティセンス搭載へ
ハイラックスは、一部改良した新型モデルを2019年6月24日に発売。
その改良変更点の内容は以下の通りです。
変更内容
- プリクラッシュセーフティの検知機能向上(夜間の歩行者と昼間の自転車運転者への対応化)
- レーンディパーチャーアラートに警報だけでなく逸脱抑制も行うヨーアシスト機能を搭載
- レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)、ロードサインアシスト搭載
- 先行車発進告知機能の採用
- 悪路の走破性の向上に向けてリヤデフロックの設定を全車標準装備
第2世代トヨタセーフティセンスに準じた先進安全装備搭載が、2019年の改良のポイントとなります。
ハイラックス 特別仕様車「ブラックラリーエディション(Z“Black Rally Edition”)」

ハイラックスブラックラリーエディション
新型ハイラックスに、特別仕様車「ブラック ラリーエディション(Z“Black Rally Edition”)」が2018年11月12日に発表されました。
ポイントハイラックスが誕生した1968年3月から50周年が経過した事を記念したモデルとなる
ハイラックス ブラックラリーエディションの内容
外観
ポイント
- Zグレードをベースとして、ブラック塗装に統一した専用意匠のアルミホイール、フロントグリル、バンパー採用
- 画像のボディカラーは、クリムゾンスパークレッドメタリック
- オーバーフェンダー等を装備
- タイヤは、18インチにサイズアップして文字を白色で記した「ホワイトレター」採用
- この後紹介する海外仕様のマイナーチェンジした「REVO」に近いスタイルを採用
内装
ポイント
- ブラックメタリック加飾をステアリングホイールの一部やダッシュボード、ドアトリム、シフトレバーベゼル等に採用
- バックパネルトリムやピラーガーニッシュ、ルームパーテーション、ルーフヘッドライニングを黒色へ
- 専用デザインのオプティトロンメーター装備
Z“Black Rally Edition”の発売日と価格
新型ハイラックス「ブラックラリーエディション」の発売びは2018年12月17日。
販売価格は、394万7000円となります。
この新型ハイラックス「ブラックラリーエディション」は、2018年にマイナーチェンジした海外モデルのデザインがベースと思われます。
新型ハイラックス マイナーチェンジが海外で実施
日本では2017年に発売されたばかりの新型ハイラックス。
しかしながら、すでに2015年から同モデルを発売していたタイでは、新しいデザインのモデル「Rocco」「REVO」が発売されています。
ブラジル仕様は2018年8月21日にマイナーチェンジ
さらに、ブラジル仕様も2018年8月21日にマイナーチェンジを行い、同様のデザインを採用した「2019年型」が発表されました。
新型ハイラックス Roccoの外観デザイン
ハイラックス「Rocco」モデルは、フェイスリフトが行われています。
デザイン変更点
- フロントグリル変更
- フロントバンパーの形状変更
- フォグランプ周辺のデザイン変更
- ブラック基調となるパーツ採用
- 荷室にスポーツバーを採用
- ブラックの18インチのアルミホイール
日本仕様よりも黒基調でよりワイルドなデザインとなっています。
新型ハイラックス REVOの外観デザイン
新型ハイラックス「REVO」モデルではメッキパーツが、
- フロントグリル周り
- フォグランプ周り
- リアバンパー左右
に採用されておりエレガントなデザインとなっています。
これらのデザインが、日本仕様のハイラックスにも2018年11月発売が有力の「ブラックラリーエディション」で採用されるのかどうかに注目が集まる状況です。
ハイラックスの最新情報が入り次第、本記事を更新します。
ここからは、日本仕様の新型ハイラックス発売時の詳細情報を掲載します。
ハイラックスが日本復活!8代目ハイラックスの詳細情報
13年ぶりに復活する新型ハイラックスですが、その名称は“ハイラックスピックアップ”ではなく、“ハイラックス”となります。
実は、2004年から発売されている7代目ハイラックスからは、トヨタIMVプロジェクトの世界戦略車としてタイ、アルゼンチン、南アフリカを生産拠点に、世界の新興国市場向けに販売されている状況にあります。
新興国市場をターゲットとするトヨタ自動車の世界戦略車プロジェクトのこと。2002年に発表された。
このプロジェクトで生み出された車はIMVシリーズと名付けられ、ハイラックスはIMVシリーズのピックアップトラック車種となる。
それゆえ、今回実質輸入という形で日本導入されるということです。
新型ハイラックスのエクステリア(外観)デザイン
復活するハイラックスのデザインは、海外仕様の8代目ハイラックスのデザインと、ほぼ同様のものとなります。
【日本仕様の新型ハイラックス】
【海外仕様の8代目ハイラックス】
この画像は、ネビュラブルーメタリックを採用。
外観デザインのテーマとしては、躍動感と迫力を表現する「タフ&エモーショナル」がコンセプトに。
新型ハイラックスのフロントデザインは、キーンルックを彷彿させる水平バーが並んだシャープなメッキグリルが印象的で、台形型のインテークと上手く調和していることが伺えます。
また、独特でインパクトのある横長ヘッドランプにはオートレベリング機能付きのLEDヘッドライトを採用。
フォグランプ部分に関しては、LEDフロントフォグランプを採用するとともに、周辺にはメッキ加飾されたL字型のガーニッシュを装備している所もポイント。
リヤのデザインは次の通りです。
大きな「TOYOTA」の文字とスチールバーに関しては、オプション扱いとなります。
- リアゲート・デカール(TOYOTAの文字のステッカー)
- ゲート・プロテクター
- ベッドライナー
- マフラーカッター
- トノカバー
- フロントバンパー・プロテクター
リアゲート・デカールは、人気オプションとなるのではないでしょうか。
荷台のサイズも復活前よりも大きくなり、
- 荷台長1,520㎜
- 幅1,535㎜
- 荷台高480㎜
となっています。
ジェットスキーやマウンテンバイクをする人や、サーフィンやキャンプ等に行くには大いに活かせるサイズと言えます。
また、海外仕様では、ゴミが溜まったりや雨による汚れを避ける意味でも、ソフトハードのトノカバー以外にもキャノピーといった荷台全体を覆う装備も用意されています。

トノカバー

キャノピー
日本仕様の新型ハイラックスのカスタムパーツの内容を詳しく知りたい方は、こちらのハイラックス公式サイトをご覧ください。
<ハイラックスのボディサイズ>
新型ハイラックスのボディサイズと旧型のボディサイズを比較すると次の通りとなります。
新型ハイラックス | 復活前のハイラックス | |
全長 | 5,335mm | 4,690mm |
全幅 | 1,855mm | 1,690mm |
全高 | 1,800mm | 1,760mm |
ホイールベース | 3,085mm | 2,855mm |
ボディカラーは5色ラインナップ
ハイラックスのボディには、
- ネビュラブルーメタリック
- アティチュードブラックマイカ
- スーパーホワイトⅡ
- シルバーメタリック
- クリムゾンスパークレッド
の5色が用意されます。
新型ハイラックスのインテリア(内装)デザイン
新型ハイラックスのインテリア画像がこちらになります。
こちらも海外仕様とほぼ同じデザインとなっています。
【海外仕様の内装デザイン】
新型ハイラックスの内装の内容としては以下の通りとなります。
〇オプティトロンメーターの間に4.2インチとなるTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを装備
〇エアコン送風機能を内部に装備するアッパーボックス
〇マニュアルエアコン採用
〇Zグレードにはオートエアコンを標準装備
〇6:4分割となるシートクッションを採用
〇リヤセンターアームレストには2つのカップホルダーを装備
その他には、
- 本革巻きステアリングホイールが標準装備
- 室内イルミネーションを青で統一
- 随所にシルバー加飾を施して上質感を演出
- 内装色にはブラックを採用
といった内容となります。
インパネ上部に装備されているシルバーガーニッシュが質感の高さを演出し、全体的にスタイリッシュなデザインへと導いています。
新型ハイラックスの安全装備にトヨタセーフティセンス搭載はなし
安全装備としては、本来C-HRやハリアー等に搭載されているトヨタセーフティセンスP搭載が妥当な所ですが、新型ハイラックスは、実質輸入モデルということもあり、トヨタセーフティセンスが搭載されていません。
上級グレードには別の安全装備を標準装備
新型ハイラックスの安全装備としては、
- ドライブスタートコントロール
- バックカメラ
- VSC&TRC
- EBD(電子制動力配分制御)付ABS&ブレーキアシスト
- 緊急ブレーキシグナル
等が採用されています。
また、上級グレードとなるZグレードに関しては、トヨタセーフティセンスの代わりの機能となる以下の安全装備が標準装備されます。
衝突する可能性がある時は、警報ブザーとディスプレイ表示で注意喚起&ブレーキアシスト。さらにブレーキを踏めなかった場合にプリクラッシュブレーキが作動して、衝突回避もしくは被害軽減をサポートしてくれる機能。
※対車両は自車速度約10km/h以上から作動、対歩行者は自車速度約10~80km/hで作動
単眼カメラが道路の左右の白線(黄線)を認識して、ウインカー操作をドライバーが行わずに車線からはみ出しそうになった時にブザー音とディスプレイ表示で注意してくれる機能。
新型ハイラックスのパワートレインにディーゼルターボ採用
ハイラックスに採用されるパワートレインとしては、2.4リッターの直列4気筒ディーゼルターボエンジンである2GD-FTVが搭載されます。
エンジンスペックはこちら。
2GD-FTV | |
種類 | 水冷直列4気筒 DOHC |
排気量 | 2,393cc |
最高出力 | 110kW(150PS)/ 3,400rpm |
最大トルク | 400N·m(40.8kg·m)/ 1,600~2,000rpm |
ハイラックス 日本仕様のグレードは2つ用意
日本導入されるハイラックスのグレードとしては、
- Xグレード
- Zグレード(上級グレード)
の2種類が用意されます。
復活後のハイラックスの価格について
ハイラックスの販売価格については、以下の通りとなります。
エンジン | 駆動 | トランスミッション | 価格(消費税込み) | ||
---|---|---|---|---|---|
X | 2GD-FTV (2.4Lディーゼル) | パートタイム 4WD | 6 Super ECT | 3,267,000円 | |
Z | 3,742,200円 |
ハイラックスTRDオプションもあり
2017年に海外でハイラックスのTRDモデルが発表されました。

ハイラックスTRD

ハイラックスTRD
このハイラックスのTRDパーツは日本仕様でもオプションで導入されます。
そのTRDのパーツの種類に関しては、
- メッシュのフロントグリル(艶消しブラック)
- 荷台スチールバー(艶消しブラック)
- JAOSアルミホイール
- 赤のフロントバンパー&アンダーカバー(ボルト留め式)
- TRD ロゴデカール
- サイドステップ
- スポーツバー
といった内容となります。
詳しくはこちらをご覧ください。
新型ハイラックス日本仕様の発売日は2017年9月12日!
日本でハイラックスの復活が発表されるのは、現在の所2017年9月12日で同日発売となります。
この日は、ランドクルーザープラドのマイナーチェンジも行われました。
ハイラックスピックアップが復活となると、次はSUVのハイラックスサーフも復活を・・・と思いますよね。
ハイラックスに関する最新情報が入れば、また追ってお伝えします。
ここからは、ハイラックスの歴史を詳しく解説します。
ハイラックスの歴史(歴代モデル)を解説!国産ピックアップトラックのルーツ
日本国内メーカーが1968年に日本向けに販売したピックアップトラック型のハイラックス。
一度海外専売モデルとなったものの2017年には輸入モデルとして復活し、再び注目を集め始めています。
そんな歴史の長いハイラックスの歴代モデルを振り返ってみましょう。
ハイラックスのルーツはダットサン対抗車だった
ハイラックスは、50年近くの歴史を誇る今やトヨタの世界戦略車です。
ハイラックスのルーツを辿ると、元々はダットサン対抗のトヨペット・ライトスタウトと日野のブリスカにたどり着きます。
トヨペット・ライトスタウトとブリスカの統合モデルとしてデビュー
ハイラックスは、1968年に、当時小型ピックアップトラックとして販売されていたトヨタの「トヨペット・ライトスタウト」と日野自動車の「ブリスカ」を統合した後継モデルとして誕生しました。
元々、ライトアウトは、ライバルのダットサントラックに対抗した存在としてデビューしたものの、中々思うようにはいきませんでした。
そしてトヨタは、1966年に日野自動車と提携し、生産・設計を日野自動車、販売はトヨタ店という、各々分野の担当を分けた上で、ブリスカの販売権をトヨタに移行してトヨタ・ブリスカとして再発売された経緯もあります。
その後、ライトアウトとブリスカ両社の後継モデルとしてついにハイラックスが開発されることになったのです。
初代ハイラックス10系(販売期間 1968年-1972年)

出典:Wikipedia
実質ブリスカのフルモデルチェンジという形で、1トン積み3人乗り小型商用トラックとしてデビューした初代ハイラックス。
ハイラックスの名称の由来についてはトヨタが公式に、
英語で「高級な」「より優れた」という意味の「High」と英語で「ぜいたくな」「豪華な」という意味の「Luxury」の合成語。
と公開しています。
初代ハイラックスは、単なるトラックとは思えないオシャレな雰囲気を演出し、「101点主義」を目指した1トントラックとして世に発売されました。
2代目ハイラックス20系(販売期間1972年-1978年)

出典:Wikipedia
初代ハイラックス発売の4年後にフルモデルチェンジした1972年に2代目ハイラックスがデビュー。
2.0Lの18R型エンジンを搭載したハイウェイモデルが設定されました。
3代目ハイラックス30/40系(販売期間1978年-1983年)

出典:Wikipedia
3代目ハイラックスでは、初となるディーゼルモデルと4WDモデルが追加された所がポイントとなります。
4代目ハイラックス50/60/70系(販売期間1983年-1988年)

出典:Wikipedia
この4代目ハイラックスへとフルモデルチェンジした翌年の1984年に、派生車のSUVとしてハイラックスサーフN60系が新発売されています。
5代目ハイラックス80/90/100/110系(販売期間1988年-1997年)

出典:Wikipedia
5代目ハイラックスが発売されていた1989年から1996年の間にトヨタ自動車とVW(フォルクスワーゲン)が提携の一環としてVWからハイラックスのOEM車としてフォルクスワーゲン VW タローという名称の車が販売されていました。
このタローというのは、日本人男性の名である太郎から由来したものでした。
また1993年には、フルサイズピックアップトラックとしてハイラックスをベースとしたトヨタT100(後継モデルはタンドラとなる)を北米向けに販売させています。
6代目ハイラックス140/150/160/170系(販売期間1997年-2004年)

出典:Wikipedia
2004年に、この6代目ハイラックスの販売終了とともに日本販売を終了。後継車種のハイラックスが次に日本で販売されるのは、13年後の2017年まで空くこととなります。
7代目ハイラックス(販売期間2004年-2015年)

出典:Wikipedia
この7代目ハイラックスから海外専売モデルとなり、新興国をターゲットとしたトヨタIMVプロジェクトの世界戦略車「IMVシリーズ」として販売されることになりました。
タイ仕様車に関しては、サブネーム「ヴィーゴ (Vigo)」として、南太平洋地域では「ハイラックスIMV」の車名で販売。
これまで生産を担ってきた日野自動車羽村工場からタイで完全生産へ移行したのもこのモデルからとなります。
そして、日本では一度も販売されることなく2015年に8代目へモデルチェンジしました。
8代目ハイラックス (販売期間2015年- )
8代目ハイラックスは、まずはタイにて2015年5月21日として発売。タイ仕様に関してはサブネーム「レボ(Revo)」という名称が授けられています。
エンジンには、新開発されたディーゼルの2.4Lと2.8LのトヨタGDエンジンを採用。ガソリンモデルに関しては、2TR-FE型直4の2.7Lエンジンと1GR-FE型4.0LのV6エンジン(オセアニア向け)を継続して搭載。
キャビンに関しても、
- 5人乗りのダブルキャブ
- 2人乗りのシングルキャブ
- エクストラキャブ
という豊富なバリエーションが用意されています。
2017年9月 ハイラックス日本復活へ
そして2017年9月12日。この8代目ハイラックスのダブルキャブの2.4Lディーゼルターボモデルが日本で導入されることとなります。
2004年に6代目ハイラックスが販売終了してから約13年。
元々ハイラックスのルーツであるライトスタウトのライバルのダットサンは2002年に国内販売終了をし、三菱のトライトンまでが2011年に国内撤退という、ヘビーデューティピックアップの国内壊滅事態に新生ハイラックスがどのように活躍するのか注目したいですね。
次期モデルとなる9代目ハイラックスが再び海外専売車へと戻らないことを祈るばかりです。