三菱自動車より2018年3月1日に新型のクーペSUV「エクリプス クロス」がデビューしました。
三菱自動車は、SUVブーム真っ只中という時代の流れを読んだクーペ調の新型クロスオーバーSUVを導入して一気に巻き返しをはかることとなります。
この新型クロスオーバーSUVは、かつてフルモデルチェンジする次期RVRのコンセプトと予想されていたコンセプトカーの「XR PHEV Concept」がベースとなる見通しです。
そこで今回は、三菱の新型SUV「エクリプス クロス」に関する最新情報をお話します。
「XR PHEV Concept」はフルモデルチェンジ後の新型RVRではなく新世代SUVだった
三菱自動車が新世代のSUVのコンセプトモデルとして、まず2013年に開催された東京モーターショー2013にて「XR PHEV Concept」を公開しました。
<XR PHEV Concept>
そしてその2年後に開催された東京モーターショー2015では、さらに進化した「MITSUBISHI Concept XR-PHEV Ⅱ」が公開され、『アウトランダーPHEV』に次ぐプラグインハイブリッド車の第2弾を想定した小型SUVのコンセプトカーとして披露されました。
<XR-PHEV Ⅱ>
- 全長 4,490[mm]
- 全幅×1,890[mm]
- 全高1,620[mm]
フロントグリルには、三菱自動車が新たに提唱するデザインのダイナミックシールドが採用されたことが当時注目されました。
このコンセプトカーはフルモデルチェンジした次期RVRのコンセプトではないかと最近まで見られていました。
しかしながら、これこそ、アウトランダーとRVRの間に位置することになる新型SUV「エクリプス クロス」のコンセプトカーだったと思われます。
切れ長のフロントライトとダイナミックシールドが伺えるフロントグリル、そして、ダブルウィンドウになっているリアビューが特徴的です。
実は、XR-PHEV Ⅱをベースとしたこのモデルは、元々はRVRの新型モデルとして開発されていたという話もあります。
ほぼ上のモデルと同じテイストであることが分かりますが、今回は天井が大開口のガラスルーフになっているようにも見えます。
また、サイドビューのキャラクターラインがリアに向かって伸びているデザインを見ても、コンセプトカーのXR-PHEVⅡがベースとなっていることが覗えます。
全体的にワイルド感のあるSUVらしさの感じるデザインであり、またセンターコンソールのサイド等にメッキに見える加飾が部分的にあって上質な面も見られます。
三菱 新型クーペSUV エクリプス クロスは、新開発1.5L直噴ターボエンジン搭載
三菱自動車の新型SUVエクリプス クロスは、元々プラグインハイブリッド車(PHEV)仕様の設定が計画されていたものの、PHEVモデルの登場は未定です。
一時期、クリーンディーゼルエンジン(DE)搭載モデルをラインナップさせることがすでに2016年12月に日刊工業新聞によって報道されていました。
三菱自動車は2017年に発売する新型の小型SUVにクリーンディーゼルエンジン(DE)を搭載する。国内向けのクリーンDE車は「パジェロ」「デリカD:5」に続く3車種目になる。クリーンDE車は国内ではマツダのほか、欧州メーカーが積極的に商品を展開し、燃費の良さやパワフルな走りを売りに販売を伸ばしている。三菱自は人気が高まっている小型SUV市場にもDE車を設定し、国内販売をてこ入れする。
新型車は「アウトランダー」と「RVR」の中間に位置するSUVとして、来年半ば以降の発売を計画している。当初、プラグインハイブリッド車(PHV)も設定する予定だったが、燃費不正問題を踏まえて開発を絞り込み、設定を取りやめる方針を示している。
【日刊工業新聞より】
発売時の三菱の新型クーペSUVエクリプス クロスは、新開発1.5L直噴インタークーラーターボエンジンが搭載されることになりました。
スペックは次の通りとなります。
- 最高出力[ネット]110kW (150PS) / 5,500rpm
- 最大トルク[ネット]240N・m (24.5kgf・m) / 2,000-3,500rpm
三菱 新型クーぺSUVエクリプス クロスのワールドプレミアはジュネーブモーターショー2017
三菱の新型クーペSUVエクリプス クロスのワールドプレミアは、2017年3月に開催されたジュネーブモーターショー2017にて行われました。
エクリプス クロスの名称の由来については、以下の通りに発表されています。
『エクリプス』は天文現象である「日食」を意味する英語です。
スタイリッシュなクーペと機動力が高いSUVを融合させた躍動感のある美しいフォルムは、皆既日食の直前或いは直後に観測されるダイヤモンドリングと同様、人々の心を刺激して高揚させる。そして、新開発の高彩度レッドは、皆既日食の際に観測されるプロミネンスと同様、鮮明な印象を与える。そんな想いも込めてネーミングしています。
【三菱 ジュネーブモーターショー2017特設サイト】
エクリプスという名称の車が過去にあった
元々、三菱自動車は、エクリプスという名称のスポーツカーを、北米で1989年から2012年まで発売されていて、日本でも1990年6月に販売していた車でした。
エクリプスは、北米市場ではスポーツコンパクトカーの代名詞と呼ばれるほどの大ヒット車種であり、海外で根強い人気のあった存在として知られています。
【エクリプス】
【出典:Wikipedia】
エクリプスクロスの外観デザイン
エクリプスクロスの外観(エクステリア)デザインが公開されました。
エクリプスクロスの画像はこちらになります。
メッキパーツを多用し、存在感のある上級SUVらしさを感じるフロントマスク。
フロントグリルのダイナミックシールドがワイルドな顔つきを印象づけます。
ウインドウ周りに加え、サイド下部にもメッキモールを装備し質感の高さが伺えます。
2段ガラス構造に加え、最も特徴的な一直腺状リヤのコンビランプデザイン。
三菱の本気を感じさせる新世代SUVとしてまさにふさわしいスタイルと言えるのではないでしょうか。
まるでアウトランダーをクーペSUVにしたかのような印象さえ受けますが、クロスオーバーSUVのデザインとしては、かなり高評価が期待できそうです。
エクリプスクロスの内装デザイン
エクリプスクロスの内装(インテリア)デザインは、先程紹介した「MITSUBISHI Concept XR-PHEV Ⅱ」のデザインを出来る限り実用化させたデザインとなっています。
どこかBMWのようなデザインさえ感じさせる、これまでの三菱になかった先進的なデザイン。
メッキパーツの多用されており質感の高さが伺えます。
装備内容も充実しており、タッチパッド式のコントローラーや、電動パーキングブレーキも搭載されています。
エクリプスクロスのスペック
エクリプスクロスのスペックに関しては、以下の通りになる見通しです。
全長×全幅×全高 | 4,405mm×1,805mm×1,685mm |
---|---|
ホイールベース | 2,670mm |
トレッド 前/後 | 1,545/1,545mm |
エンジン / トランスミッション | 1.5L ダウンサイジング直噴ターボエンジン / CVT |
駆動方式 | 電子制御4WD |
エクリプスクロスの動画
すでにいくつかのエクリプスクロスの三菱の公式動画が公開されています。
2つ目の動画では先進装備が紹介されており、
・スマートフォンとリンクするオーディオシステム
・タッチパッド式コントローラー
・ボイスコントロール
・ヘッドアップディスプレイ
・アダプティブクルーズコントロール(ACC)
・レーンディパーチャーワーニングシステム(LDW)
・ブラインドスポットワーニング(BSW)
・S-AWC
といった内容を見ることができます。
また、海外の動画では実際にジュネーブモーターショーで撮影して試乗した動画も公開されているので大いに参考になります。
ちなみに、三菱のエクリプスクロスの公式サイトがこちらになります。
エクリプスクロスの日本発売日は2018年3月1日です。
ちなみに、元々期待されていたRVRについては、2017年2月9日にマイナーチェンジされることになりました。
▷三菱 RVRが2017年にマイナーチェンジ!ダイナミックシールド採用
今回の新型クーペSUVエクリプス クロスが、日産傘下に入る前の三菱が独自で計画した最後の車となる可能性は高いです。
エクリプスクロスの新しい情報が入れば、またお伝えします。
▷三菱 新型デリカD:5のフルモデルチェンジは2018年!ディーゼルエンジンはパジェロスポーツと同様のエンジンを採用か
▷2017年 新型アウトランダーのマイナーチェンジ情報